四方八方 ~旅行と子猫日記~

興味の向くままあれこれと記録した日記。史跡巡りを中心に旅行情報を主に掲載。天井裏に迷い込んだ子猫の日記も更新中。

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ダ・ヴィンチ・コード (上) ダ・ヴィンチ・コード (上)
ダン・ブラウン (2004/05/31)
角川書店
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 あー、読んだ読んだ!え、遅い?それはいつものことよ、えっへん!


( ̄^ ̄)


 で、どんな話かというと、マグダラのマリアというキリストの配偶者であったといわれる女性を聖杯伝説と重ね合わせて、ラングドン教授がその謎に挑むというストーリー。うん、我ながら簡潔だ(笑)。


 聖杯伝説!インディ・ジョーンズ 最後の聖戦でもテーマにされてましたね。


 聖杯とは十字架に架けられたキリストの血を受けたと言われる杯。しかし、ダ・ヴィンチ・コードでの聖杯は単なる象徴に過ぎず、その意味するものはマグダラのマリアと呼ばれた女性。ヴァチカンによってキリスト教における女性の存在が貶められるなか、マグダラのマリアも娼婦扱いになったそうですが、実際にはキリストの配偶者でありその後継者であったという話。


 このマグダラのマリアはキリストの子供を懐胎しており、その子孫が代々、シオン修道会という組織によって守られていた。そのシオン修道会の総長には、歴代、著名人がなっていたという設定で、レオナルド・ダ・ヴィンチやアイザック・ニュートンもその一人。


 時は下って現代、マグダラのマリアの子孫・ソフィーの祖父がシオン修道会の総長であり、この人が殺されるところから物語が始まります。祖父は不可思議な暗号を残して死亡。その暗号こそ、マグダラのマリアの秘密の核心でした。


 マグダラのマリアを巡り、その秘密を握りつぶそうとする組織。秘密を表に出そうとする人間。諸勢力が入り乱れて謎に挑む中、果たしてラングドンはマグダラのマリアの秘密を解き明かすことができるのか!?





 本の印象です。3巻に別れている文庫本で読んだのですが、上巻はちょっと退屈。ウンチクが多くて、登場人物もややこしく入り乱れてきます。誰が主人公やらてんで分からないまま読み進みます。表紙の折り返しに登場人物紹介がありますが、それだけではよくわかりません。


 中巻に入ると話が急展開。登場人物の把握もさすがに出来てきてます。とても面白いです。すっすと読み進められるでしょう。


 下巻。話がクライマックスに突入。どうなるの!?………え、そうなるの?それで終わり?ふ~ん。


 最後まで読んだ感想。多分ね、このブログに来てね、旅行とか子猫とかのサブタイトルを見てね、そうなんだろうなって思ってね、ダ・ヴィンチ・コードや投資の話が書いてあるのを見た読者の気持ちになれるよ、ウフフ。


 確かに、ダ・ヴィンチが絡んだ謎解きもあるんだけど、全体を読んだ印象ではこのタイトルはないよなって感じ。謎を仕掛けるのはダ・ヴィンチではなくて、ソフィーの祖父・ソニエール、ルーブル美術館館長なのです。


 ちとタイトルに騙された感じが多し。きちんとしたタイトルはこれだ!


『ソニエール・コード~レオナルド・ダ・ヴィンチ、アイザック・ニュートンその他の偉人に絡めて~』


 う~ん、これでは店頭で誰も買わねぇ(笑)。


 中巻は、さすがベストセラーの感あり。ここだけのために読む価値アリです。最初の入りにくさと最後の「ハレ?」ってな部分は無視です。ウンチクは多いですが、話の腰を折るような書き方ではありません。勉強になります。特に、キリスト教の一面を知る事ができて興味深いです。


 まだ読んでらっしゃらない方は是非。


 ところで、まだ映画も観てないんですが、本を読んでから観るといいそうですね。DVDの発売が楽しみです。


ダ・ヴィンチ・コード 特装革製ヴィジュアル愛蔵版

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 『ヒストリアン』は、エリザベス・コストヴァの処女作で、執筆中にホップウッド賞を受賞。全米ベストセラー第一位に輝いた小説です。

 歴史モノが好きなので、題名に惹かれてうっかり読み始めてしまいました。

 ところがどっこい、2巻に分かれ全部で1000ページにも及ぶ大作。読むのにかなり苦労しました。書くのも大変で10年の歳月をかけて完成したようですよ。もっとはしょれば良かったのにね。

 というのも、話がなかなか進まずに、ヨーロッパ各地の紀行文のような文章が延々と続くから。

 あっちへいった、こっちへいった、行った先の風景があーだ建物がこーだで、しかも3人の主人公が入れ替わり立ち替わりで登場してくるので、話がややこしくなって分からなくなりがち。おまけにまとめて読む時間がとれなかったので、そりゃもうえらい事こんがらがってしまいました。

 これ日本語だから、まだ「私」、「僕」の区別である程度話の主人公が変わったことが掴めますが、英語だったら全部「I」でしょう。日本語って素晴らしいですね。

 2巻に入ってようやく話が進み始める感じで、もう終わりかけの72章に入ってからやっと本題に突入って感じです。1巻でかったるくなってきた人は、この72章に飛んで読むといいでしょう(笑)。

 ここからは話が急展開して、この手の小説の醍醐味を味わえるでしょう。ここまでは、大体失踪した人を探して歩く紀行文です。



 で、話の内容なんですが、ドラキュラものです。ワラキア公ヴラド・ツェペシが未だに生きていて、ヒストリアン(歴史家)達がその墓場を突きとめて止めを刺すって話です。あれ?何か安っぽい小説になったぞ……紹介の仕方が悪いのか。

 えー、ある日少女が一冊の不思議な本を父親の書斎で見つけます。それにはドラキュラの名が。少女は父親のポールに本のことを尋ねますが、父親は青ざめて昔の話を語り始めます。

 ヒストリアンである父親の指導教官だったロッシ教授の不可解な失踪。ロッシ教授から託された本の話。その後、父親は失踪。少女は手紙を頼りに父親探しの旅に出ます。

 物語はロッシ教授が竜の本の謎を追う1930年代、父親のポールが失踪したロッシ教授を探す1950年代、少女が父親を捜す1970年代の三つに分かれ、それぞれが複雑に絡み合って進みます。

 ロッシ教授の物語では、竜の本の謎を追う過程でドラキュラの図書館が出てきます。ドラキュラは、自分自身がヒストリアンとして自分の事績を残そうとしていること、それにはロッシ教授の手助けが必要なことを告げます。拒絶するロッシ教授。

 少女の父親ポールがロッシ教授を追う話は、特に厚く描かれており、追跡する中でロッシ教授の娘にしてドラキュラの子孫である少女の母親、ヘレンとの出会いと別れが話に大きな彩りを与えています。

 ようやくにしてロッシ教授を発見した時には、彼は既にドラキュラに穢されており、ヘレンはポールと共に愛する父親を永遠の眠りにつかせることに。

 その後、ヘレンはポールと結婚し少女が生まれますが、ヘレンは旅先のフランスの修道院で失踪。

 失踪したヘレン、ポール、そしてポールを探す少女は、その修道院で劇的な再会を果たします。その修道院こそドラキュラの墓場だったのです。

 ドラキュラの現れる日を推理し、ヒストリアン達それぞれが別々にこの修道院に集まってきます。ヘレンの銀の弾丸がドラキュラの心臓を貫き、無事葬り去ることに成功して一件落着。
 


 個人的には、ヨーロッパ各地の紀行文はいらなかったですね。

 純文学のような雰囲気も出てましたが、話が冗長になるし、焦点がぼやけるし、あまりに緻密な描写は物語のテンポを殺してしまっている感じがします。

 ドラキュラを出した時点で、もうエンターテイメントに徹してしまった方がよかったような気がします。

 純文学や紀行文ならまた別の本を読むよ。

 映画化も予定されているようですよ。多分、この紀行文の部分が映像に変わるので、映画にした方がいいものができる予感がします。長い物語ですが、本当に必要な核の部分だけで構成したら半分以下で済みそうなんでね。

 ドラキュラ好きの人は、ワラキア公に関する歴史的な知識も多く得られるので読んでみるといいでしょう。

 訳文は高瀬素子さんです。とてもいい訳文で、かったるいと感じた紀行文も彼女の訳文があったからまだ読めました。これで訳文がメチャクチャだったら、さすがに放り出していたことでしょう。

 72章までどうにかこうにか読ませていただけた、彼女の訳文に感謝!


 ヒストリアン 1  ISBN 414005493X
 ヒストリアン 2  ISBN 4140054948






 
 岡山城の関連資料を調べてたら、こんな本があって読んでみました。1996年から岡山の山陽新聞社に、約1年間連載されていた内容に加筆修正を加えたものとか。

 津本陽さんの作品は元々好きでかなり読んでるのですが、最近はやたらと資料の抜粋が多くて、うんざりしてたところ。この本はもう10年近く前に書かれたもので、資料の抜粋もあまりなくてスラスラ読めます。

 津本さんの最高傑作ともいうべき本で、『下天は夢か』という織田信長を描いた本があるのですが、書き方はそれに近いです。この本も登場人物に方言を適度にしゃべらせることで、リアルさを出してます。

 宇喜田秀家となっていますが、内容は宇喜田四代を描いた歴史小説で、秀家の曾祖父にあたる宇喜田能家から始まり、半分くらいまでが父の宇喜田直家のお話です。策謀家(悪謀家?)と呼ばれる直家の勢力拡大の話は、なんでもありの経営で拡大したどっかの会社を彷彿とさせます。

 ただ、この本では単なる謀略家として直家を描くのではなく、家の存続の為に非情な決断をしなければならなかった直家の人間臭い感情も描いています。策謀=悪という勧善懲悪の単純な図式で戦国時代を描かないのは、とても素晴らしいと思いました。

 残り半分が宇喜多秀家の話なのですが、かなりの部分が秀家の話というよりは太閤秀吉の偉業についてで、秀家はそれに彩りを添える程度の役回りですね。津本さんは『夢のまた夢』という小説で豊臣秀吉を描いてますから、こうなるのも仕方なしです。

 秀吉の側室となった母お福の方の影響で、秀吉の養女豪姫を嫁に迎え、身内大名としての扱いを受け、備前宰相とまで呼ばれた秀家。それが関ヶ原を境に没落して、遂には八丈島に島流しにあう様は人生の転変の悲哀を感じずにはいられません。

 秀家は、秀吉の元で何不自由なく育てられ、分に過ぎた扱いを受け続け、豪奢を好み領地である備前、美作の経営を逼迫させます。その上、侫臣や新参者を重用したことから直家の頃からの家臣に不満を抱かせ、反乱一歩手前に至る騒動を起こさせてしまいます。結局、古参の家臣はこの事件をきっかけに宇喜田家を離れます。

 この事が関ヶ原での宇喜田家の運命を決めたといっても過言ではないでしょう。巨大な組織が崩れるときは、やはり優秀な人物がいなくなってますね。

 秀家は一旦薩摩に逃れますが居場所を幕府に知られることとなり、八丈島への島流しが決まります。印象的だったのは、秀家の妻、豪姫の実家である前田家の対応です。豪姫は前田利家から秀吉に養女に出されて、秀家の妻となったのですが、前田家は明治に至って宇喜田家が赦免されるまで貧困にあえぐ宇喜田家の援助をし、赦免された時も大金を贈って生活の安定に寄与したそうです。律儀な家風ですね。きっと加賀は福井県の人達にもこういう家風は伝わっているんでしょう。

 ちと話の脱線も多いです。例えば、津本さんの出身である紀伊和歌山の雑賀衆の話とかが頻繁に出てきます。書かずにはいられなかったんでしょう(笑)。でも十分に楽しめる歴史小説です。岡山城の建設についても詳しく書かれているので、岡山に観光に行く時は読んでおくとより一層楽しめると思います。

 宇喜多秀家 備前物語

 ISBN  4163173803


 中古本 宇喜多秀家 備前物語icon
 
 もう何年も前に本屋で何か良い本ないかなぁって、ブラブラ見てたらこのシリーズの2巻「ハンニバル戦記」を発見。中を見るとあらま、大好きな歴史モノ、しかもタイトル通りの戦記。あれこれと戦場の様子やら軍団の配置やらといった図も入って、マニアの心をくすぐります。ヨーロッパ史はあまり知らないし、こりゃ買っておけだ!と思って買ったら、大当たりでした。以来、現在出ている14巻まで買って読んでます(全15巻の予定)。

 塩野七生さんはイタリア在住で、今までにも色々な歴史モノの本を執筆されてます。主にイタリアの歴史に関する本です。処女作が「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」っていうタイトルの本で、ルネッサンスの頃、日本の織田信長のようなタイプの君主として活躍した人のお話です。ボルジア家はローマ教皇にもつながる名門。そういえば、映画「ハンニバルicon」でもちらっとこのボルジア家の話が出てました。その映画で話題になってた頃のボルジア家の当主がこの人。ちょっと文章が独特で、とっつきにくい感じですが、内容はいろんなへぇ~がつまってて面白いです。ローマ人の物語も全巻通じて同じくです。

 特に面白かったのがやはり激動の時代、ポエニ戦役を描いた2巻「ハンニバル戦記」と内乱の時代から帝政に至るまでを描いた4、5巻「ユリウス・カエサル」です。実際に、著者の書きっぷりをみても、この2、4.5巻が一番生き生きしてます。全巻読むのが面倒な人は、ここだけ読んでおいても随分とヨーロッパ史の基礎が学べるのではないでしょうか。

 著者は、八百万の神々を信じる日本人だからこそ、一神教のヨーロッパ人と異なり、より正確にローマを理解することができると書いてます。ローマ人もキリスト教を国教にして暗黒の中世に入るまでは多神教だったからです。読んだときは本当かなって思いましたが、実際にイギリス人の友人を得てその意味が分かりました。その友人はキリスト教的歴史観で教えられている為に、ローマ皇帝達、特にキリスト教を迫害した皇帝達に対してはネガティブな資料が頭に刷り込まれていて、より客観化された評価についてはあまりよく知らなかったのです。彼は熱心なキリスト教徒ではありませんが、それでもこんな具合に刷り込まれているのですから、こういった価値観から抜け出ることは他の人達にとってはもっと難しいのでしょう。

 ヨーロッパに旅行する前に、ちょっと読んでおくと、ローマの建造物に入る時にも興味が広がること請け合いです。文庫本も出ててこちらの方がお買い得です。オンライン書店 boople.com又は中古本なら古本市場でどうぞ。


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 せっかく読んだから忘れないうちに書いておこう。

 この前、世間様に遅れること10数年でノルウェイの森を読んだので、ついでにこれも読んじゃえって……半分嘘です。きっかけは綺麗な女性がこれ読んでるとこ見たから。こちらの方が大きな理由。

 田村カフカと名を変えて、四国は高松まで来て生活を始める少年の話。父親との長年の確執が原因での家出です。この少年がある図書館を見つけて、そこに転がり込みます。そこはその少年の母親かもしれない女性が管理している図書館でした。次第にその女性に興味を持つ少年。やがて二人は幻想の中で結ばれ、それが現実世界でも。

 一方、父親の元にはおかしな老人が現れます。そして父親を刺し殺してしまいます。この老人、小さい頃に不思議な事件に出会い(未確認飛行物体に出会ったのです)、以来頭がおかしくなっています。そして、その事件以来、報われることのない人生を送りますが、猫と話の出来る不思議な能力を授かっているのです。その能力を生かして、猫探しのバイトをしている最中に、猫を殺しまくるジョニー・ウォーカーと出会います。知り合いの猫を殺されそうになった老人は、咄嗟にジョニー・ウォーカーを殺します。それは田村カフカの父親でした。そのジョニー・ウォーカーは幻想だったのでしょう。しかし、実際に一人の人間が死んでしまいました。
 
 老人は殺人の舞台となった東京を離れ、何かに導かれるように一路カフカのいる高松へ。そして途中、トラックの運転手をする青年と出会い、高松まで一緒に来てもらいます。青年はカーネル・サンダース(恐らくはジョニー・ウォーカーと同じくその形を取った神様のような人)に会い、とある依頼を受けることに。一方、老人は図書館の女性の元へ。女性は老人が来ることを知っていた様子。そして、女性は心臓発作で死んでしまい、老人もまたその役割を終えて死にます。トラックの運転手の青年は、老人から出て来た変で邪悪な生き物を殺し、石をひっくり返してその生き物が逃げようとしていた通路(異次元との通路かな)を塞ぐという依頼を達成します。

 残されたカフカは、東京に戻り元の生活をする決心をします。

 あら、書いててもなんだかこんがらがってきた。このカフカを名乗る少年と、老人ナカタさんの話が交互に織り込まれており、話が複雑に展開していきます。カフカが父親殺しの参考人とされたため、四国の山奥に退避するシーンもあります。そこで彼は異次元の世界を体験します。そこから帰ったところで、ナカタさんが自分の母親と出会い、母親は死んでしまうのです。

 この母親、ノルウェイの森のキヅキとナオコのような関係だった幼なじみの少年を、大学紛争のつまらない事件で亡くし、以来心に深い傷を負っていたのです。そんな中で知り合ったのが、カフカの父親だったよう。しかし、当然結婚生活はうまくいかず、離婚。カフカには姉がいるという設定だったのですが、それらしき人は最後まで出て来ず、姉の代わりのような女性が高松に入ったばかりの早い時点で出て来てましたね。この女性に最初のうち助けられることになります。姉を設定してみたけど、なんか話の折り合いがつかなくなった感じを受けちゃいました。それくらい複雑にいろいろと込み入った話を作ったわけですね。

 ノルウェイの森と同じく、かなり細かな性描写があって、あの綺麗なおねいさんもこんなエッチな文章を読んでたのかしらと思うと、何か妙に興奮してきちゃいました(笑)。こういうところの文章を人前で読むのは、結構勇気がいりますね。中身読まれてたらどうしよう、みたいな。図書館とかでなんか妙に周囲が気になっちゃいました。

 ちょっと込み入った話でしたが、SFの要素も入っていて、ノルウェイの森と比べても一段と奥行きが増したような作品でした。面白かったです。



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