古くからの町並みを残しており、のんびりした雰囲気の落ち着ける場所です。道の駅があるので、車を置いてぶらぶら散策をしても楽しいです。

この町並みの南端には、有名な剣豪、宮本武蔵の初決闘の地があります。井上雄彦さんの漫画、バガボンド
でお馴染みの方も多いでしょう。大河ドラマで、市川海老蔵
(当時は新之助)さんが演じてましたね。
その宮本武蔵の初決闘の地が宿場町平福の金倉橋のたもとです。


武蔵の著書『五輪書』の序文で、武蔵13歳の時に、「何人なりとも望みしだい手合わせ致すべし。我こそ日下無双兵法者なり」という新当流の剣術者、有馬喜兵衛の高札を見て勝負を挑み、一刀のもとに倒したということが書かれています。
武蔵は天正12年(1584)に母親の於政(おまさ)と死別し、父・新免無二斎が後妻として迎えた義母のよし子に育てられます。しかし、7歳の時に父とも死別します。
義母のよし子は、ここ平福にある利神城(りかんじょう)の城主・別所林治(べっしょしげはる)の娘であったので、無二斎の死後、武蔵を残して平福に帰り田住政久(たずみまさひさ)の後妻となりました。
武蔵は義母を慕って、平福の西にある生誕地、現在の岡山県大原町から平福にやってきました。そして、よし子の叔父にあたる正蓮庵(しょうれんあん)の道林坊に預けられ、その弟の長九郎に武芸を学んだそうです。そうして13歳になった時に、この高札に出会ったのでしょう。

利神城にも普段は登れます。僕が行ったときは、雨が多かったせいで土塁の一部が崩れ落ちたらしく登山禁止でした。きっと景色は最高のはずです。登れるなら登ってみるといいでしょう。
決闘の地は、江戸時代には平福藩の罪人を処刑する刑場でもあったようです。金倉の六地蔵と呼ばれる地蔵が置いてあります。罪人の供養のために設置されたもののようで、元禄9年(1696)のものと推定される古いお地蔵さんです。

とても落ち着いた気持ちのよい町でした。山陽と山陰を行き来する際に、ちょっと立ち寄ってみるのもいいでしょう。
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